拉致監禁事件の根絶を政府に求む! 全国 拉致 監禁・強制改宗被害者の会

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冊子「拉致監禁」シリーズ 2 その時警察はどう動いたか

3 三度の拉致体験 監禁行為に荷担した警察官

小林宗一郎

手足を建築用資材で縛られる

三度目の被害に遭ったのは、1997年4月11日のことでした。朝7時、いつものように仕事に行こうと教会施設から出て道路を歩いていると、突然、「宗一郎だ!」という父の声が聞こえた瞬間に、手足を掴まれて担ぎ上げられ、近くに止めてあったワゴン車に押し込められました。押し込まれた車の窓にはスモークが張られており、開かないように固定されていました。私は、毎日のように「また監禁されるだろう」と強制棄教の危険性を教会責任者から言われていたため、備える気持ちがありました。それで、車内に担ぎこまれても希望を失わずに叫びました。

 「拉致監禁です。助けて下さい!」と何度も叫ぶなか、車は走って行きました。拉致された場所が千住警察署のすぐ近くであり、通報してくれた人がいたのでしょう、しばらくするとパトカーが追いかけて来て呼び止められ、千住警察署内の駐車場に入りました。

「これで解放される」と、私は期待しました。警察官がワゴン車のドアを開けたとき、私が「人権侵害です。拉致監禁です、助けて下さい!」と言ったところ、母親をはじめ、ワゴン車と一緒に走ってきた車から降りてきた壮年婦人約20人もの人々が、一斉に警察官に向かって「統一教会は悪の集団だ、これは親子の問題だ」などと叫んで追及したのです。すると警察官は、すんなりと「ああ、親子の問題ですから行って下さい」とワゴン車のドアを閉めたのです。私の訴えが簡単に取り消され、監禁場所に強制的に拘束されて連れていかれることに対し、どれだけ悔しい思いをしたことでしょう。

私は、「この国には?信教の自由?という人権がない。国家権力によって人権を無視された。必ずこれを乗り越えてこの国を変えていかなくては!」と決意しながら、涙を呑んでなされるがまま、監禁場所に向かったのです。

連れて行かれた場所は、二回目のときと同じ群馬県太田市のマンション駐車場でした。到着すると、今度は叫ぶこともできないまま、約20人の父兄たちが待ち構えており、手際よく担ぎ上げられ、マンションの2階の一室に連れ込まれました。監禁を手伝うためにやって来た約20人の父兄たちは、私が監禁される場面をニヤニヤとうす笑いを浮かべながら見ていました。

私は、自分の意志に反して無理やりマンションに監禁されたときの悔しさを、今も忘れることができません。それは、文先生が無実であるにもかかわらず、西大門刑務所に捕らえられたときの場面を連想させるものでした。「あんたも私のように早く卒業することだな」と、文先生が元信者から言われた場面を思い起こさせる瞬間でした。

私は抵抗虚しくマンションの2階に担ぎこまれました。ドアのチェーンには、南京錠とダイヤル式の鍵が取り付けられ、簡単に開かないように細工されていました。また、二つあった窓の片方はベニヤ板で塞がれ、もう一方の窓には分厚いセルロイドの特殊な板がはめ込まれてあって、どちらも開かないようになっていました。

私は脱出できそうもない環境を見て、精神的ストレスを感じ、怒りを収めることができませんでした。さらに、トイレのドアは鍵が掛からないように細工してあり、刃物はできるだけ置かないようにフルーツナイフだけでした。

そうした細かい工夫をみてさらに怒りがわき、そのストレスは言葉の暴力となり、やがて殴り合いとなり、私は取り押さえられて手と両足を建築用資材で縛られてしまいました。その資材は、動けば動くほどきつく締まっていくものでした。手は後ろにまわされて縛られたため、動くほどにやがてきつく締まり、肩を脱臼してしまいました。私は脱臼したこと、その痛みを訴えましたが、それでも建築用資材を外してくれず、御飯を食べるときも犬のように食べさせられ、風呂も手足を縛られた状態のまま父親に洗われました。人として扱われないことに、本当に悔しくて泣きました。監禁されてから3日間、その仕打ちは続きました。その間、妹から殴られることもあり、本当に悔しい期間でした。

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2 その時警察はどう動いたか
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