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2013年2月1日

“拉致監禁”の連鎖(199) 国連イベントで注目集める


国連イベントで注目集める

「日本の宗教差別」をテーマに開かれた国連人権理事会のサイドイベントで日本の拉致監禁の実態を訴える被害者の後藤徹さん(奥左端)と国境なき人権のウィリー・フォートレ代表(同左から2人目)ら


 「実家に帰省した直後、強制的に拉致され、ワゴン車でアパートに運ばれて監禁された。その当時、私は31歳だったが、監禁から脱出した時にはすでに44歳になっていた。自分は人生の30代を奪われ、外の世界を見ることができずに生きてきた」

 先月31日、スイス・ジュネーブにある国連欧州本部の会議室。12年5カ月もの間監禁された被害者の後藤徹さんが自身の体験を語ると、その場にいた人権問題の専門家たちは一様に驚きの表情を見せた。

 この日、同じ建物内では、国連加盟国を対象に人権状況を審査する国連人権理事会の「普遍的・定期的審査(UPR)」の日本作業部会が開かれた。同理事会では、本会議とは別にNGO団体などによる関連サイドイベントがいくつか行われる。

 後藤さんが拉致監禁の体験を話したのはその一つで、国際的人権団体の「国境なき人権」や「天宙平和連合(UPF)」、「全国拉致監禁・強制改宗被害者の会」などが「日本の宗教差別」をテーマに開いたものだ。

 イベント会場には30人ほどの国連関係者や各国が派遣している国連外交官などが姿を見せた。ほかに英国やバチカン(ローマ法王庁)などからも関係者が駆けつけるなど注目を集めた。

 イベントでは、国境なき人権代表のウィリー・フォートレ氏や「国際ヘルシンキ人権連合」の元事務総長で人権活動家のアーロン・ローズ氏、フランス人弁護士パトリシア・デュバル氏の3人の人権専門家が拉致監禁を強く批判すると同時に、それぞれの見解を表明した。

 昨年、日本を訪問し統一教会やエホバの証人など新宗教の拉致監禁問題を調査したフォートレ氏は「拉致監禁問題を初めて聞いた時、信じられなかったが、関係者をインタビューした結果、(日本で拉致監禁が行われていることが)事実と分かった」と強調。「私は人権問題に長く携わってきたが、この問題は悲劇だ」と、拉致監禁の非道さを訴えた。

 フォートレ氏は、信教の自由を侵害する拉致監禁問題への日本社会の無関心さに驚きを示し「政治家、警察当局、メディア関係者、そして国内の人権団体ですら、この問題を無視してきた」と批判した。

 一方で、「日本では統一教会信者の拉致監禁問題はタブー視されてきたが、そのタブーを破ったのはルポライターの米本和広氏であり、米国務省の『国際宗教自由報告書』だった」と評価した。

 デュバル氏は「拉致監禁は明らかに国際法に違反する犯罪行為だ。全ての国際人権憲章や条約にも信教の自由は明記されている」と指摘し、日本政府が国際法を無視して拉致監禁を取り締まらない不作為を批判すると同時に、被害者に同情を示した。

 「日本の主要メディアがこの人権問題を報道しないのは理解できない」

 質疑応答で、参加者の一人がいぶかった。

 フォートレ氏は「私も理解できない。彼ら(メディア)は、少数派の宗教信者の人権蹂躙に無関心で、この問題では完全にブラックアウトになっている」と説明し、少数派宗教信者への“弾圧”ともいえる拉致監禁の事実を見て見ぬふりをする日本のメディアの姿勢に疑問符を付けた。

(「宗教の自由」取材班)

-つづく-

世界日報・特集 “拉致監禁”の連鎖 パートⅧ      

 

  • 我らの不快な隣人

    ルポライター米本和広氏が、拉致監禁によって引き起こされたPTSD被害の実態をレポート。

    ►第6章 掲載
  • 人さらいからの脱出

    世にも恐ろしい「人さらい事件」に関わった弁護士、牧師、マスコミ人らの非道な実態を実名で白日のもとにさらす。

    ►書籍紹介
  • 日本収容所列島

    いまなお続く統一教会信者への拉致監禁。小冊子やパンフレット、HP等で告知してきた内容をまとめました。

    ►書籍紹介

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