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“拉致監禁”の連鎖(167) パートⅥ 直に話し「駄目だ」と実感
公訴事実5の現場となった東京・杉並区桃井の荻窪サウナ・センター
公訴事実4について宇佐美氏は次のように証言した。
平成22年10月13日正午ごろ、Kさんの父親に付けたGPSのサインが多く出ている杉並区荻窪2丁目周辺で、Kさんが住んでいるマンションを探していた。その時、路地先の通りに、Kさんの父親の車が止まり、母親とKさんが降りるのを見かけた。母親はその脇のマンションに入っていった。
「このときは、意思を確認する目的ではなくて、場所を知るのが目的でした。そして、場合によっては、条件がよければ、意思確認というのもあり得るんですが、この状況が、もし私が何か声をかけられたら怖いなと思う場所だったので、ここは好ましくないと思って、取りあえず場所だけ」を確認した。そこに突然、Kさんが目の前に現れた。宇佐美氏は、呆然としてなす術なくその場から立ち去ったのだ。
「居場所は分かったんですが、その後の意思確認という段階になって、そもそもどうやって連絡を取ったり、話をしたらいいか」迷ったと言う。もしKさんが監視下にあれば、安易に近づけず、両親に感づかれると、監視が余計に厳しくなると思ったのだ。
公訴事実の5番目の現場は、Kさんが宇佐美氏に会った杉並区桃井のサウナ・センターで、11月28日午後6~7時ごろのこと。「この日は久々に練馬教会に行ったんですが、その帰りに、練馬と荻窪は割と近い距離にあるんですが、ちょうどKさんのことが気になって、ちょっと行ってみようかなと、本当に軽い気持ちでその場所を見に」、バイクで行った。
その時、ちょうどKさんの住居マンションの前にエンジンのかかった車が止まっていて、脱会支援者と思われる女性が乗って、発車した。「もしかしたら何か(拉致監禁事件に)関係あるものかもしれないと思って、気になって、ついていってみました」。途中で、車は宮村氏宅に寄り、件のサウナ・センターの駐車場に入った。
思いがけず、Kさんと宮村氏が同センターの入り口から入ってきたのを見た宇佐美氏。「結局、ここの場所がサウナというのもありましたし、公共施設でもあるので、逆にこのチャンスというか、宮村さんもKさんと一緒に来てるし、ここで何とか話すべきなんじゃないかというふうに思いました」。
宇佐美氏はKさんに話しかけた。そして、「彼女とここで会えて、彼女の雰囲気というか態度、出ているオーラを見て、ああ、この人はもうちょっと駄目だ」と実感したと言う。
その直後に「宮村さんの取り巻きの支援者の方だと思うんですが、多分その人がKさんに電話を渡して110番通報みたいなことを宮村さんの指示でさせたと思います」「宮村さんは、そういう警察を呼ぶ状況じゃなくても、とにかく110番通報して警察沙汰にするというふうに」感じたと証言。
宮村氏のそうした行動パターンは、取材班とのトラブルでも同様であることは既に記した。
宇佐美氏は落胆する間もなく「私の立場というか、彼女を信じて捜してきたんですけど、もう駄目だなと思って、立場がなくなったんで、もうそれ以上そこに居れなくなったので、もうすぐにそこを立ち去りました」と言う。
(「宗教の自由」取材班)
世界日報〝拉致監禁″の連鎖
http://www.worldtimes.co.jp/special2/ratikankin/main5.html