新着情報のページです。統一教会の信者に対する、拉致監禁・強制改宗について、その根絶を求めます

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2011年12月19日

“拉致監禁”の連鎖 パートⅣ、Ⅴを終えて(2) 拉致監禁を正当化する発言


法廷ではひた隠しに

picture韓国のテレビ局SBS取材班に、拉致監禁の被害者・宿谷麻子さんの後遺症の写真を見せられる清水与志雄牧師(放映番組から)
 今利さん夫妻のケースを取材して見えてきた事の一つに、拉致監禁実行者たちの日頃の言い分と、法廷で話す内容が著しく食い違っている点がある。

 拉致監禁をする人は、統一教会を脱会させるには「犯罪だとしても(監禁・脱会強要を)やるんだ」(今利理絵さんの父親)などと主張した。

 監禁に関わる牧師も「統一教会員を脱会させるためには、絶対監禁しないといけない。それしかない」「解決(脱会)しなければここから出してはいけない」などと、自身の行動を正当化する発言をよくしていた。

 しかし、証言台の前に立つと豹変した。被告は「監禁はしていない」「頼まれたから会いに行っただけ」などと発言を180度変えた。

 脱会させるために拉致監禁が必要だという発言は、最後まで隠し通すのだ。

 被害者の人権をないがしろにしてまでも、必要な手段だと日頃から言っているのなら、法廷でもそう堂々と訴えればいい。

 だが、牧師や実行者たちは決してそうしなかった。なぜなら、それを認めることは確実に敗訴することを意味するからだ。

 つまり、犯罪を犯しているという自覚はあるが、罪に問われるのを恐れて警察の聴取や裁判では、拉致監禁を正当化する発言を封印したのだ。

 そうした牧師らの態度を今利智也さんは「欺瞞に満ちている」と怒りを込めて話す。

 今利さん裁判では、特にそうした態度が徹底されていた。

 昨年10月6日、韓国のテレビ局SBSは、看板番組の一つである「ニュース追跡」で日本の拉致監禁問題を取り上げた。

 すでに「拉致監禁の連鎖」パートⅤでも番組について触れたが、内容は両親の拉致監禁から逃れた後に韓国に嫁いだ女性信者のきよみさんが、13年ぶりに故郷に帰るというものだ。

 番組では、理絵さんの拉致監禁に関わった清水与志雄牧師が登場する。清水牧師は「意外にも自らの改宗活動を認めた」と紹介された。

 元統一教会員の宿谷麻子さんは、清水、黒鳥牧師らから指導を受けた両親に拉致監禁され、後遺症が残った。全身にアトピーが広がり、PTSD(外傷後ストレス障害)にもなったのである。

 その時の宿谷さんの写真をSBSの取材班から見せられて動揺したのか、番組では清水牧師の「放送はしないでほしい」と頼み込む姿が映し出された。

 今利理絵さんも拉致監禁から脱出後、PTSDに苦しんだ。「強制的なら致・監禁により、上記(PTSD)を発病」と書かれた医師の診断書も裁判書類として提出している。

 牧師という公的な立場にある人間なら、自分の行為が結果的に後遺症を負わせてしまったことに、少なくともお見舞いの言葉をかけたり、謝罪の気持ちを表してしかるべきだろう。いや、牧師でなくても人として当然の行為だ。

 SBSの特集番組の放映から数日後、韓国のキリスト教会の牧師たちが記者会見した。

 彼らは「SBSで放映された番組で、統一教会信徒に対する日本の無分別な一部牧会者たちが、家族を利用しての人権蹂躙と宗教弾圧の現状が報告された」と述べ「牧会者たちは痛切に反省しなければならない」と強調した。

 一方で、清水、黒鳥牧師は、自分たちの行為で被害者が後遺症を負ったと診断されたことにも、関係ないとばかりに無視を決め込んでいる。

 このような態度が、記者会見で素直に反省を述べた韓国の牧師たちの目にはどのように映るのだろうか。

(「宗教の自由」取材班)

過去の記事は世界日報社ホームページでも閲覧できます。
http://www.worldtimes.co.jp/special2/ratikankin/main.html

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http://kidnapping.jp/m/
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