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2011年12月8日

“拉致監禁”の連鎖(156) パートⅥ 荻窪署公安警官と宮村氏


荻窪署公安警官と宮村氏

picture逮捕当日、テレビでも実名報道された連行中の宇佐美隆氏(You Tubeから)
 公安警察による逮捕のものものしさは普通でなかった。今年2月7日午前8時ごろ、いきなり8~10人の刑事が、埼玉県越谷市の宇佐美氏の自宅の玄関ドアをたたき、逮捕状を突き付け、約2時間も家宅捜索を行った。それだけでなく3、4局のテレビカメラクルーが待ち構え、宇佐美氏が連行される姿は、当日夕方のニュース枠で放映された。

 その日の夕刊には〈脱会した女性にストーカー容疑 自称統一教会信者、逮捕〉という見出しで、次のような新聞記事が出た。

 〈世界基督教統一神霊協会(統一教会)の合同結婚式で知り合った女性(36)につきまとったとして、警視庁公安部は7日、埼玉県越谷市大泊、自称統一教会信者で、職業不詳宇佐美隆容疑者(42)をストーカー規制法違反の疑いで逮捕し、発表した。「ストーカー行為ではない」と供述しているという。

 公安部によると、宇佐美容疑者は昨年6月8日~11月28日、5回にわたって東京都新宿区と杉並区で女性を待ち伏せたり一緒に歩いたりし、「話をしたい」などと言ってつきまとい行為をした疑いがある。女性と宇佐美容疑者は教義上の婚約関係にあったといい、女性は式後に脱会したという。

 女性が使っていた車の底に、宇佐美容疑者名義の全地球測位システム(GPS)機能付き携帯電話がセットされていたという〉(朝日新聞)

 「ストーカー事件」に警視庁公安部が乗り出していること自体や、仮に容疑が認められとしても、著名人でもない男性に対する、その大げさな逮捕劇には違和感が付きまとう。家宅捜索しパソコン、ノートなど約80点が押収されたのも、軽犯罪法違反の範疇にある容疑に対し常軌を逸した捜査だったと言わなければならない。

 また、記事についても、「ストーカー容疑」での容疑者の実名報道は明らかに行き過ぎである。「女性が使っていた車」という記述は「父親の車」で誤報は明白。当局発表をうのみして書き連ねた伝聞体が目につく。何よりも、公安部がストーカー容疑者の逮捕や捜査に乗り出したこと自体に、メディアとして何の疑問も抱かずの記事は、垂れ流し報道と批判されても仕方あるまい。

 警視庁ホームページでも「助けて!ストーカー・DV対策」の中に「あなたを守ることを最優先に考えて相談体制を整えています。つきまとい等をされたら、すぐにあなたの自宅の最寄りの警察署(警視庁ストーカー対策室)にご相談ください」とあるように、ストーカー対策や規制を行うのは普通、警察では生活安全課の仕事で、公安の出る幕ではない。

 公安警官は平成22年11月に、宇佐美氏がKさんと最後に対面した時に起きたささいなトラブルの際にも、そこに現れた。荻窪署警備課(公安)の警官で、その時、Kさんと一緒にいた宮村峻氏(幾つもの拉致監禁ケースに絡む請負人)の知り合いだと言う。宮村氏の110番で姿を見せたのだった。

(「宗教の自由」取材班)

世界日報〝拉致監禁″の連鎖


  • 我らの不快な隣人

    ルポライター米本和広氏が、拉致監禁によって引き起こされたPTSD被害の実態をレポート。

    ►第6章 掲載
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    世にも恐ろしい「人さらい事件」に関わった弁護士、牧師、マスコミ人らの非道な実態を実名で白日のもとにさらす。

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  • 日本収容所列島

    いまなお続く統一教会信者への拉致監禁。小冊子やパンフレット、HP等で告知してきた内容をまとめました。

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