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2011年10月14日

月刊誌『財界にっぽん』が大学当局に対するCARPの攻勢をレポート


 

 10月1日発刊の月刊誌『財界にっぽん』11月号に、「脱会屋牧師が『大学と連携して学生の脱会説得』を公言」と題する特別レポートが掲載されています。筆者は宗教ジャーナリストの室生忠氏で、今回のレポートを含め、〝日本の人権シリーズ″は20回に達しました。


 

 「アカハラなど人権侵害にCARPが攻勢、対応迫られる大学当局」と副題がついた記事は、今年6月25日、JR京都駅近くの会場で開かれた「日本脱カルト協会」の公開講座で講演した高山正治・倉敷めぐみキリスト教会牧師について紹介。「高山牧師は、統一教会系学生サークルCARP(全国大学連合原理研究会)のメンバーに対する、強制棄教の説得者として知られる人物」と言及しています。しかし、高山牧師による講演の中身については、「脈略がない、よく分からない講演」(受講者)であり「もはや支離滅裂に近い」と論じた上で、その理由として「今回の『JSCPR2011公開講座』は、場外の雰囲気からして例年とはまるで違っていた」と講座当日の様子を詳述しています。
 
 「会場の向かい側の道路150メートルにわたって『全国 拉致監禁・強制改宗被害者の会』京都組織のメンバー約30人が陣取り、『拉致監禁の首謀者、高山正治は被害者に謝罪せよ!』とシュプレヒコールしている。通行人に配布したチラシは約700枚。手にした横断幕や幟にも『本日の講師 自称脱会カウンセラー高山正治牧師は被害者に謝罪せよ!』と大書され、立ち止まって質問する市民も多い。会場内でも異変が起きていた。参加費は1000円だが、名前と所属団体名を記名すれば学生の聴講は無料。会場の席を埋めた約150人の聴講者のうち、実に5分の1にあたる約30名が『〇〇大学CARP』または『統一教会』と記入していたのである。従来、JSCPR公開講座に統一教会関係者が少数参加することはあっても、これほど大量の現役学生の聴講参加や野外抗議行動の前例はない。主催者のJSCPR側の雰囲気は緊張に包まれ、『私が替わります』と予定者に代わって司会者マイクを握ったのは、被害弁連メンバーの山口貴士・弁護士だった(中略)問題の高山牧師にしてもレジュメにあった、愛知大、岡山大、大阪大などと自分の連携事例をすべてカット。質疑応答で会場から、公的教育機関である国立大学に特定宗教者である牧師が関与することの是非を問われても、愛媛大学の過去事例を曖昧に挙げただけで、是非に関する本質的な回答を避けた」
 
 記事は、後半部分で「全国の大学で猛威をふるっている、CARPを初めとしたマイノリティ新宗教系サークルに対する、大学当局による苛烈な宗教弾圧」に対し、「CARP学生たちが昨年末から全国一斉に攻勢に転じて、大学側に関する対話、改善要求が始まった」ことに言及。CARPの本格的な改善要求活動は、今年1月末に「国立の千葉大、岡山大、大阪大など『カルト対策』の被害が多発している全国19大学に、各大学CARP代表(学生)名義で『大学の学生支援についての質問状』『全国カルト対策ネットワークについての質問状』を文書で提出することから」始まり、3月上旬からは全国20大学の学長宛てに「大学における『カルト対策』についての要望書の提出を行いながら、「各大学CARP代表(学生)側は『カルト対策』担当者との渉外活動を粘り強く続け、さらにCARP学生の保護者による大学へのクレーム、『カルト対策』によって精神的被害者やアカデミック・ハラスメント(アカハラ)被害を受けた学生本人の大学への訴えなどを次々に実行していった」と紹介しています。
 
 記事では、その結果としての大学の対応の改善を列挙しています。
(以下、引用)
 

・新潟大の掲示板に貼られていた、工学部長名義の統一教会批判ビラ(被害弁連発行)が撤去された。

・山口大の掲示板に貼られていた被害弁連の統一教会批判ビラが撤去された。

・広島大の学生支援課が「反対ビラなどは発行していない。学生が宗教や信仰をもつことは容認しており、活動しても構わない」と明言して、CARPを大学公認団体として扱うことを約束した。

・大阪大で必須科目の「生活環境論」を毎年講義している太刀掛俊之准教授が、2012年度はCARP=「カルト」として扱わないと明言した。

・広島修道大(私立)の学長が「CARPや統一教会を『カルト』として扱う意向はない。学生に迷惑がかかるやり方でなければ、勧誘や活動は自由に行ってもいいし、学友会への登録もできる」と述べた。

・近畿大の学生支援課の担当者が「『カルト対策』に取り組む意向はない」と明言して、「以前、『カルト対策』の勉強会に参加したとき『なぜ近畿大学は対策を行わないのか』と吊るし上げられたが、まったく取り合わなかった」と証言した。

・岡山大学が学生支援センターのHPに堂々と貼られていた、倉敷めぐみキリスト教会(高山正治牧師)のリンクを削除した。

 
 最後に、「2010年には全国25大学で実施された、入学式・オリエンテーションでのCARPや統一教会への名指しの批判行為は、2011年5月現在、千葉、名古屋、京都、岡山、山口、愛媛の各国立大学と島根県立大、私立福岡大の9大学に減少している」とし、「大学におけるマイノリティ新宗教への抑圧を安易に考えていた大学側が、〝学問の府″として、ようやく憲法への抵触性やアカハラの不法性に気づき始めた兆候だろう」と分析。

 その一方で、「『カルト対策』そのものが消滅したわけではない。また、信条的ともいえる頑迷な『カルト対策』を続けている大学も少なからず存在する。改善はまだ緒についたばかりである」と述べ、一部大学の病巣について次号で追求を続けることを表明しています。

JSCPR公開講座についての当HP記事はこちら

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