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2011年7月27日
2011年ICSA参加報告/ 「被害者の会」後藤 徹代表
2011年ICSA参加報告
全国 拉致監禁・強制改宗被害者の会代表 後藤徹
先日、スペイン、バルセロナで行われた国際カルト研究協会(ICSA/International Cultic Studies Association)に参加してきました。以下、その報告です。
7月7~9日の三日間、国際カルト研究協会(ICSA)の国際会議が開催されました。今年の会場となったのは、スペインのバルセロナ大学で、約230名が参加しました。ICSAは、いわゆるカルトと見なされている団体の様々な問題の調査、研究、発表を通して、その問題解決や被害者救済を目的に1979年に創設され、毎年一回、開催されています。
「カルトからの救済」を標榜するICSAですが、その救済の方法において、明らかな人権侵害であるばかりでなく犯罪でさえある拉致監禁を認めていないことはもちろんです。
今回のICSAでは、初めてカルト視されている側である統一教会の信者が、一つのセッションで、一つの発表をすることができたことは、極めて画期的な出来事でした。「日本における強制改宗」と題するセッションの内容は、欧米ではその首謀者が逮捕され、刑罰を受けることにより、とっくに終焉した「拉致監禁による強制的説得」が、いまだ日本で行われ、野放しにされている実態を訴えるものでした。
以下、行われたセッション「Deprogramming in Japan/日本におけるディプログラミング」の内容とプレゼンテーターです。
①Introduction to the Deprogramming Issue/ディプログラミング問題への序論
アイリーン・バーカー博士– 司会
*アイリーン・バーカー博士―(ロンドン大学社会科学部名誉教授。宗教社会学で、新宗教の実証的研究は世界的評価を受けている。著書に『ムーニーの成り立ち』、『新宗教運動・実用的解説』など。)
②‘Deprogramming’in Japan: Fact or Fiction?/日本のディプログラミング:真実か、虚構か?
ダン・フェファーマン 国際宗教自由連合(ICRF) 会長
③Victim Testimonies/被害者の証言
後藤徹
ルーク樋口
④The Connection between ‘Lost Youth’ Compensation Cases and Forced Conversion in Japan/日本における「青春を返せ」訴訟と、強制改宗の関係
魚谷俊介
私も、拉致監禁の被害者の一人として、自らの証言をしました。セッションの参加者は、皆さんとても関心を持って下さったようで、プレゼン終了後の質疑応答の時間には活発な質問やコメントがなされました。
一方、我々のプレゼンの後、毎年ICSAに参加し、特に統一教会の問題を取り上げている弁護士や活動家のセッションが行われ、私も参加しました。
内容は多岐に亘りましたが、特に統一教会信者に対して長年なされてきた拉致監禁を「誇張と虚構」と決めつけ、その存在自体を否定するかのような内容には、怒りがこみ上げました。これは、発表者であった紀藤正樹弁護士や山口貴士弁護士や鈴木エイト氏は、我々拉致監禁被害者がウソの証言をしている、と言っているのと同じ。いったい、彼らは自由を奪われた監禁部屋の中で、来る日も来る日も悪口を強制的に聞かされ、苦しみ続けた我々被害者の証言に真摯に耳を傾けることもなく、なぜ、拉致監禁の事実を否定できるのだろうか。察するに彼らは「はじめに統一教会批判ありき」で、その目的に一致しないことは、たとえ事実であっても、認めようとしないのであろう。
しかし、彼らがいかにその存在を否定しようが、過去4000件以上もの拉致監禁が行われ、未だに続いていることは事実です。我々は、紛れも無く、その体験者であり、我々は、もう黙っていることはできません。今後ますます強く拉致監禁の事実を広く訴えていく覚悟です。
それでも、彼らが執拗に拉致監禁を否定し続けるなら…今度は彼らの方がICSAはじめ国際社会から非難されるようになるであろう。
ICRF‐USAのダン・フェファーマン会長
被害者の証言 ‐後藤徹氏‐
被害者の証言 ‐ルーク樋口氏‐
拉致問題のドキュメンタリーVTRを放映
魚谷俊輔氏による「青春を返せ裁判」に関するプレゼン
質疑応答
紀藤正樹弁護士によるプレゼン