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世界から指弾-日本の人権(2) IRPP声明、世界を巡る/ 世界日報〝拉致監禁の連鎖”
世界から指弾-日本の人権(2)
IRPP声明、世界を巡る
12年5カ月余の監禁から解放直後の衰弱しきった後藤徹さんの写真を載せた「The Baltic Review」(昨年1月21日) |
英国の「The Sikh Times」(シーク教系)のニュースサイトは昨年1月19日に、この声明文全文を掲載し、強制改宗を批判した。16世紀初めに、インド北西部パンジャブ地方に興ったシーク教はヒンズー教に近い。インドを中心に南アジア各域に広がっている信徒たちの人権擁護、信教の自由を守ることを目的に、国際情勢関係のニュースまでカバーするサイトだ。
後藤徹さんの解放直後の衰弱しきった上半身アップの写真と声明文を載せた「The Baltic Review」は、北欧・リトアニアから同21日の発信。このサイトはバルト3国、ポーランド、北欧、ベラルーシなどの政治、社会問題をフォローするが、こと信教の自由侵害問題については、世界各地にアンテナを高く上げ、その事実を拾い上げて強い非難を発信している。
イスラム世界では同14日に、「国際コーランセンター」ニュースサイトに出たのに続いて、世界中のホットな宗教的話題を提供する「世界宗教ニュース」のウェブサイトにも掲載された。
一方、米国に拠点を置く非営利教育団体、国際宗教自由連合(ICRF、ダン・フェファーマン会長)のウェブサイトに載る日本の拉致監禁、宗教迫害のニュースは常時、世界の70以上のメディア、ニュースサイトに配信されている。
その配信先の一つ、ニュース専門の米大手テレビ局CNBCは、昨年11月30日に「信仰ゆえに女性拉致される」(日本語訳)と題したニュースを流した。同21日に行方不明になり、拉致監禁された疑いが濃厚な女性は、松江市(島根県)の統一教会のメンバーで、女性とその周辺の動向を伝えた(女性は11年3月3日現在も行方不明)。
また配信先の大手Yahoo Newsは同12月6日付で、その3日前に東京・日比谷公園など日本各地で行われた拉致監禁反対デモの様子をアップした。その際、ICRF発表の次のコメントを公表。「(デモは)日本の47都道府県において、東京だけで3200名参加の圧倒的規模にもかかわらず、政府は事件に言及することを拒み、日本のメディアは、そのイベントを報道していない。共同通信はニュース配信することさえ拒んだ」と、この問題について日本のメディアが黙殺していることを伝えたのである。
米国ではさらに、日本の拉致監禁・強制改宗問題の解決を訴えるウェブサイトが昨年8月に開設されると、サイトの内容がロイター通信(米国版)、AOL News、米Yahoo Newsをはじめ66の米メディアのウェブサイトで報道された。メディアや草の根運動により、人類の普遍的権利である人権、信教の自由を守ってきた米国のパワーは健在だ。
(「宗教の自由」取材班)